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セグウェイ開発者がまた1つ——世界初、ヒト筋肉の電気信号で動く義手の販売が認可

セグウェイ開発者がまた1つ、世間の注目を浴びる製品を世に送り出すことになりそうだ。世界初のヒト筋肉からの電気信号で動く義手が2014年5月9日(現地時間)、米食品医薬品局(FDA)から市場で販売することを認可された。

「DEKA Arm System」と呼ばれるこの義手は、筋電図の電極からのシグナルによって動作する。従来の義手よりも、より生来の腕に近い動きになるという。

DEKA Arm Systemは、筋電図電極側にある筋肉の収縮によって引き起こされる電気信号を感知。電極は義手に電気信号を送信し、義手内でそれらの信号は変換され、特定の動作をする仕組みとなっている。

筋電図電極は、10個までの動きを電気信号に変換できる。またスイッチ機構、運動センサ、義手を動かす動力となる力センサを含むメカニズムが密に連携し合い、物をつかんだ感触が振動としてフィードバックされ、ブドウや生卵といったものも壊さずに扱うことができるという。 

FDAのオフィスディレクターであるクリスティ・フォアマン女史は、「この革新的な義肢は、腕を切断してしまった人々に新しいオプションを提供する。『DEKE Arm System』によって、一部の人々はより複雑な作業を生来の腕の動きに近い形で行えるようになるだろう」と話している。研究では、参加者の約90%がこれまでの義手では不可能だった、鍵を使う、食事を自分で作り食べる、ジッパーを使う、髪をとかすといった動作が可能になった。

またこの義手を開発した企業DEKA Research and Developmentの創設者は、セグウェイの開発で知られるディーン・ケーメン氏。同氏は数年前、米国防総省高等研究計画局(DARPA)から支援を受け、Luke Armという脳で制御する義肢を開発していた。 

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