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3Dプリンタで人工腎臓のプロトタイプを作成——コネチカット大学

コネチカット大学化学生体分子工学部助教授であるアンソン・マー氏の指導の下、化学工学を専攻する学生がチームを組み、3Dプリンタを用いて人工腎臓を制作するという課題が行われ、5月2日にその発表が行われた。

チームはコネチカット大の技術パートナー企業であるACTグループと提携し、プロトタイプを作成した。「このプロジェクトの目的は、彼ら生徒が在学中に学んだ化学工学の知識と最新技術を組み合わせて、技術的な問題を解決することだ」とマー氏は述べている。

統計データによれば、米国で腎臓移植を待つ人は10万人もいるが、腎臓移植が行われるのは年に1万4000件、そして毎月2500人が新しく移植を待つリストに加わっているのが現状だ。この問題に直面して、チームはコストパフォーマンスの高い人工腎臓を3Dプリンタで作り出すのに1年を要した。

プロトタイプの設計にはAutoCADのソフトウェアが使用され、それぞれのチームは異なるアプローチで人工腎臓の設計に取り組んだ。あるチームは電気透析や浸透圧を利用する技術を利用し、またあるチームは従来の血液透析治療にも見られる中空糸膜技術を利用した。

「このプロジェクトの最大の課題は、在学中に学んだ知識を生かし、より複雑な生物学的アプリケーションに取り組んでいくことだ」と生徒は自ら指摘している。また「プロジェクトには、実行可能な問題解決策を考え出すためには精進し、私たちの問題解決能力に頼ることが必要だった」とも述べている。 

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