プリント基板開発費用は出世払いでOK、メイカーズ向け新サービス
2014/07/23 11:00
ものづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」を運営するenmonoと、プリント基板設計のケイ・ピー・ディは、メイカーズの製品開発に必要な量産向けプリント基板開発に必要な初期費用について、製品完成後の売り上げからその一部費用を回収する「出世払いサービス」を開始した。
出世払いサービスは、zenmonoで資金調達に成功したプロジェクトの、量産化にかかる費用に関して協力企業が初期コストを一部肩代わりしてメイカーズに開発を進めてもらい、製品化後の売り上げに応じて費用を回収する仕組み。協力企業は、enmonoが運営している経営者層向け講座「マイクロものづくり経営革新講座」の卒業生で、プロダクトデザイン、基板実装、プレス、金属加工など29社(2014年7月現在)で、今後も順次増えるという。
出世払いサービスを受ける流れは以下の通り。まず、zenmonoに申請があったプロジェクトの中から書類選考と面接による審査を行い、製造業の技術投資案件としての妥当性をみる。次に、選考を通過したメイカーズと合意の上で、zenmonoで一定状の金額を調達したプロジェクトに対して出世払いサービスが適用される。
enmonoはこのサービスによって、技術投資を行う事業者側は将来的にビジネスとして大きく成長する可能性のある商品を持つメイカーズとともに市場を作ることができる利点があるとしている。zenmonoでは2013年5月のスタート以来、2014年7月16日までに13件の掲載プロジェクトがすべて成功していることから、プロジェクトの事業性評価が見込まれると判断して、出世払いサービスを構想したという。
出世払いサービスは、今回の量産基盤設計に関するものを皮切りとして今後拡大していき、メイカーズにファンディング成功後の事業拡大において最もハードルの高い量産プロセスをよりスムーズに乗り越えてもらうことで、メイカーズの事業拡大に貢献したいとしている。