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マインドストームの制御ユニットを強力なBeagleBoneで置き換えるプロジェクト

カリフォルニアに拠点を置くFATCATLABは、ARMベースの小型ボードコンピュータ「BeagleBone Black」用アドオンボード「EVB」のプロジェクトをKickstarterで開始した。EVBを使えば、レゴマインドストームEV3の制御ユニットをBeagleBone Blackで置き換えることができるという。

レゴ マインドストームは、レゴパーツと制御ユニット、各種センサをセットにした教育用ロボット学習キットで、EV3はその最新版だ。一方、BeagleBoneはRaspberry Piに似たARMベースの小型コンピュータシリーズで、BeagleBone Blackはその最新製品であり、Raspberry Piよりも高価だが性能は高い。日本ではRaspberry Piほどの知名度はないが、歴史は古く海外では大きなコミュニティが存在する。

このアドオンボードEVBは、レゴマインドストームEV3をソフトとハードの両面からサポートしており、EV3仮想マシンをBeaglebone Black上で動かすことができるという。EV3向けの各種センサを接続でき、EV3用のプログラミング環境もそのまま利用できるとしている。EVBはEV3本来のコントロールユニットよりもパワフルで拡張性が高く、互換センサモジュール(圧力センサ、3軸加速度/角速度/地磁気センサ、温度/湿度センサ、ジェスチャーセンサなど)も用意しており、それらを追加すればEV3の応用範囲が広がると説明している。

このようなことが可能なのは、BeagleBone Blackが使っているチップもマインドストームEV3の制御ユニットで使われているチップもTexas Instruments製の同系列チップであること、どちらもLinux系OSであること、そして最も重要な理由としてEV3がソフトもハードもオープンソースであるためだ。

EVBは1月26日までKickstarterでクラウドファンディング中。記事執筆時点ですでに、目標資金額8000ドル(約96万円)を大きく上回る1万6000ドル(約191万円)超を集めている。59ドル(約7000円)出資すると、メイン基板、液晶ディスプレイ、バッテリーパック、アクリルケース、ケーブル類など基本的な部品が同梱された基本キットが1セット入手できる(BeagleBone Blackは別途必要)。日本への出荷も可能だ。出荷は2015年4月の予定。

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