オープンソースベースのマシンビジョンユニット「OpenMV Cam」
2015/02/06 17:00
米コロラド州に拠点を置くBot Thoughtsは、オープンソースベースのマシンビジョンユニット「OpenMV Cam」のプロジェクトをKickstarterで開始した。35×45mmの基板に、カメラと画像処理チップ、Micro Pythonインタプリタが搭載されているので、OpenMV Cam単体でさまざまな画像処理を行える。
「マシンビジョン」とは、カメラなど画像センサからのデータをコンピュータで処理してさまざまな機能を持たせたシステム。例えば製造産業では、生産ラインで製品画像を解析して不良を発見する自動検査や、部品の向きを認識してロボットアームで適切につかむといったことなど広く使われている。デジカメが顔を認識してそこにピントを合わせたり、笑顔になったらシャッターを切ったりする機能もマシンビジョンの応用だ。
OpenMV Camで処理した結果を使ってArduinoを制御したり、またその逆にArduinoからOpenMV Camを制御したりできる。応用例として、顔を認識して誰かがドアの前に来たら呼び鈴を鳴らす、ロボットの目として充電器を認識させる、マーブルチョコを色ごとに分別する、ドローンに着陸場所を自動認識させる、ドローンや凧に載せて記録カメラとして使う、目標を追跡するカメラ台などをあげている。
OpenMV Camのプログラミングは、OpenMV IDE(統合開発環境)で行う。OpenMV IDEは現在Windows/Linuxで利用できるが、MacOS用も開発中だ。作成したプログラムは、OpenMV Cam上のMicro Pythonインタプリタで実行される。
また、Open MV Camに機能を追加する、Wi-Fi、LCD、低解像度赤外線(主画像にヒートマップを重ねて表示したいときに使用)などのさまざまな拡張シールドも開発中で、本プロジェクト終了後に発売を予定しているという。
OpenMV Camは2月26日までKickstarterでクラウドファンディング中。記事執筆時点で目標額の5万ドル(約587万円)をクリアしている。現在は55ドル(約6500円)で、OpenMV Camが1台購入できる。出荷は2015年の8月の予定だ。