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クモの糸の構造が手本、空中に自由な造形ができる3Dプリンタ

上海の同済大学(Tongji University)College of Architecture and Urban Planning(CAUP)の学生らが、空中に自由な造形ができる3Dプリンタ「Robotic Extrusion」を開発した。産業用6軸ロボットアームの先に取り付けられた特別製のプリントヘッドから、クモの糸のにヒントを得た重力による変形が起こりにくい構造でABS樹脂を出力する。

3Dプリンタで空中に造型物を作ると言えば、3Doodlerをはじめとした3Dプリントペンや、特殊な溶接機をロボットアームの先に付けた金属3Dプリンタを紹介してきた。これら特別なものを除けば、3Dプリンタは一般的に造型材料を1層ごとに下から上に重ねていくので、造型できる形には制約があり、空中に自由に造形することは非常に難しい。この問題への答えの1つとして開発されたのがRobotic Extrusionだ。

Robotic Extrusionの特徴はプリントヘッドにある。FFF(熱溶融積層)方式のプリントノズル4本を用い、中心のノズルが基本の線を出力し、それを取り巻くように120度ごとに配置された3本のノズルから、中心ノズルから出力される線の周囲に正弦波を描いてくっついたり離れたりする支持線を出力する。細くても強く切れにくいクモの糸の構造にヒントを得たものだという。

ROBOTIC EXTRUSIONビデオで、プリントヘッドとロボットアームの動きをぜひ見ていただきたい。

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