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工業用ステンレス/アルミニウム入りのフィラメントプロジェクト

米国マサチューセッツ州オレンジのBill Kovacs氏による、FFF(熱溶融積層)方式3Dプリンタ向けフィラメント「Sinterhard Metal Filled Filaments」のプロジェクトがKickstarterで始まった。このフィラメントはABSやPLAをベースにして、工業用ステンレス(316ステンレス)やアルミニウムの粉末を配合した金属フィラメントだ。複雑な形状の金属パーツを、3Dプリンタを使って造型できるという。

Sinterhard Metal Filled Filamentsは、金属粉末射出成型法(Metal Injection Molding、略称:MIM)の技術を3Dプリンタに応用して生まれたものだ。MIMにおいては、金属粉末と結合剤(樹脂またはワックス)を混ぜ合わせたものを金型内に射出して成形した後、脱脂により結合剤を除去して高温焼結することで高密度の金属製品を作り出す。したがって、Sinterhard Metal Filled Filamentsで出力した造形物も同様の工程を経ることになる。溶剤でABS/PLAを除去した後に、焼成プロセスが必要になる。出力時よりも体積が2割程度縮む点には注意が必要だ。

Sinterhard Metal Filled Filamentsは5月7日までKickstarterでクラウドファンディング中。記事執筆時点では、目標額の1万5000ドル(約180万円)に対し、約7200ドル(約86万円)を集めている。記事執筆時点では、ステンレス配合またはアルミニウム配合のいずれかのフィラメント454gを50ドル(約6000円)で入手できる。申し込み時に、「3.0mm径/1.75mm径」および「ABS/PLA」からそれぞれ選択して指定する。日本への発送も可能で、出荷は2015年の7月の予定だ。

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