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1ヘッドの3Dプリンタでマルチカラープリントを可能にする「Palette」

カナダのモントリオールを拠点とするMosaic Manufacturingが、1ヘッドのFFF(熱溶融積層)方式3Dプリンタでマルチカラープリントを可能にする画期的な装置、「Palette」のプロジェクトをKickstarterで開始した。募集開始後の12時間で10万カナダドル(約980万円)を超える人気となっている。

Paletteは出力したい3Dデータに基づいて、最大4本のフィラメントを切り替えながら3Dプリンタのヘッドに供給する装置だ。一般的なFFF方式3Dプリンタの場合、出力の途中で色や素材を変えるために、複数のヘッドを備えているが、そのような製品は構造が複雑になり、高価な部品であるプリントヘッドが増えるため、全体の価格も高くなりがちだ。このような問題を解決するために開発されたのがPaletteだ。

1.75mm径フィラメントを使用し、gcodeファイルまたはx3gファイルに対応するFFF式3DプリンタであればPaletteを使用できる。3Dプリンタ側に特別な改造や配線の変更などは不要。3Dデータで指定した色を出力するのにぴったり長さのフィラメントを1本のフィラメントにつなげて3Dプリンタ(のヘッド)に送り込む仕組みだ。また、供給するフィラメントの色だけでなく素材も変えられるので、導電性フィラメントやカーボン、金属や木材が配合されたフィラメントを使った複合出力もできる。

Paletteは5月23日までKickstarterでクラウドファンディング中。記事執筆時点では、目標額の7万5000カナダドル(約734万円)の2倍を超える16万カナダドル(約1560万円)以上を集めている。早期割引分は早々に売り切れた。記事執筆時点では849カナダドル(約8万3000円)で、Paletteが1台購入できる(送料は発送時に別途支払)。出荷は2016年の1月の予定だ。

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