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StratasysのABS材料を使って射出成形やプレス加工の新技術を開発

スワニー、キャステム、中辻金型工業は、米Stratasysの3Dプリンタとそのプリント材料であるデジタルABSを、金属射出成形技術や金属プレス加工法に応用した。

デジタルABS材料は、標準的なABS製エンジニアリング熱可塑性プラスチックのシミュレーションを行うためにStratasysが開発した製造用プラスチック。耐熱性、高靱性に優れ、なめらかな表面などの特徴を持つ。短時間で金型を作ることができ、10~100個の成型部品製造が可能だ。

設計会社のスワニー(長野)と金属鋳造/射出成形専門メーカーのキャステム(広島)は、新しい金属射出成形法(MIM)を開発した。MIM技術は「Objet500 Connex3プロダクションシステム」とデジタルABS材料を用いて、3Dプリントされたデジタルモールド樹脂型に、粉末状の金属粉とバインダーを混ぜ合わせて注入して射出するもの。この技術で、非常に複雑な形状でなめらかな表面を持つ金属部品を3Dプリントした樹脂型で製造できるようになった。これは製造リードタイムの短縮と金型コスト削減を可能にする。 

MIM技術を使って、レベルファイブとタカラトミー向けの新製品が開発され、高い評価を受けたという。MIM技術に関しては5月に特許を申請している。

また、工業向け金属加工サービスの中辻金型工業は、スワニーとデジタルモールドを使った金属プレス加工技術を開発した。これまでの金属製金型の代わりに、デジタルモールドの間に金属板をセットしてプレス加工し、金属部品を成型できるようになった。この技術によって、品質を維持したままコストを最小限に抑えるとともに、金属プレス加工時のターンアラウンドタイムの短縮が可能になった。さらに、従来の金属製金型ではできなかった複雑な形状の金型によるプレス加工も問題なくできるようになったとしている。この金属プレス加工技術は6月に特許を申請した。 

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