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3Dプリンタの差別化、2016年はソフトウェアやセンサなどが焦点に——米調査会社が分析

先端技術を専門に取り扱う米調査会社Lux Researchが、「2016年の先端素材に関するトレンド」をまとめた投稿を同社ブログに掲載した。3Dプリンタについて取り上げた項目では、「3Dプリンタ関連のスタートアップや大手企業は、差別化を図るためにソフトウェアやセンサに焦点を当てるようになる」と予見している。

同ブログでは2015年の3Dプリンタ関連の動向を振り返り、ハードウェアの面で、ユーザーが自由にできる範囲が広がった年だったと言及。オープンソースのハードウェアプラットフォームを提供するスタートアップが注目を集め、ユーザー側でハードウェアやパラメータを調整できるようになってきた。「素材やハードウェアのオープン化が、イノベーターにとっての基本路線」になり、差別化のためにはオープン化とは別のやり方を探る必要があるとしている。

「別のやり方」の例として取り上げたのは、マサチューセッツ工科大学(MIT)が開発した10種類の素材を同時に使って3Dプリントできる「MultiFab」の事例だ。MultiFabは3Dスキャナを用いてエラーを検知すると補正を加える閉ループ・フィードバック機構を採用することで、高価な機材を利用しなくてもプリント精度が向上している。

同ブログでもう1つ言及されたのは、3Dプリントに用いるファイル形式。3Dプリンタの精度や速度、サイズなどが向上し、複数のカラーや素材を使ってプリントすることが増えてきたことなどから、STL形式では問題が生じることが増えるようになるという。その結果、STL形式よりも多くのデータを扱える3MF形式のようなファイル形式がスタンダードになっていくのではないかと見込んでいる。

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