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1時間に1000ccの高速造形——LCD光造形方式3Dプリンタ「SLASH」

光造形方式の3Dプリンタ「SLASH」がKickstarterに登場した。開発元によると、造形スピードは1時間当たり1000cc。高額な工業用3Dプリンタでなくては達成できなかった水準の造形スピードだという。

photo SLASHと他の3Dプリンタとの性能比較表。造形速度(Speed)の数値で大きく差を付けている

SLASHの高速造形は、独自のLCDコンタクト露光(LCD Contact Exposure)方式によるものだ。面で造形するDLPやLCD方式はSLA方式と比べて造形速度で優れているが、光重合反応で発生する熱により大型サイズの造形では露光面が250~300℃にも達するため、印刷速度を上げると造形物にダメージを与える場合があるという。LCDコンタクト露光方式ではこの表面近くの熱を多量に除去できるため、大型サイズでも高速印刷が可能になったとしている。

photo LCDコンタクト露光方式の説明図
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最大造形サイズは191×122×198mm。WQXGAサイズ(2560×1600ピクセル)のLCDを使っており、解像度はXY軸が75μmとなる。Z軸は10~300μmの可変設定が可能だ。

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また、樹脂を入れる容器(バット)には特殊なポリマーフィルムを使っており、30万レイヤ分の造形に耐え、印刷時間にして1000時間の耐久性を持つという。シリコンゴムを使ったバットに比べて10~100倍以上の寿命があるとしている。

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サポートジェネレータ機能を持つUNIZソフトウェアが用意されており、モデリングやインポートも可能だ。

使用するレジンは「zABS」で、1.3秒で98%ゲル化する特性を持つ。500ccボトルが69ドル(約7750円)だ。

SLASHはKickstarterで4月28日までクラウドファンディング中。目標額5万ドル(約561万円)に対し、これまで2倍以上の11万ドル(約1230万円)以上を集めている。早期割引価格は本体とレジン1本のセットが1199ドル(約13万5000円)だ。スケジュールが順調に消化された場合、出荷は12月を予定している。

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