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ハーバード大、髪の毛より細い造形物を金属素材で空中に作成する3Dプリント技術を開発

ハーバード大学のWyss研究所とJohn A. Paulson工学/応用科学科(SEAS)が、髪の毛より細い造形物を金属製フィラメントで作成できる3Dプリント技術を開発した。用途にはウェアラブル端末やバイオメディカルデバイスの製作を想定している。

同技術は、ノズルから放出した銀ナノ粒子をレーザー加熱で固めながら、まるで空中に線を描いているかのように目的物を成形する。ノズルが回転型プリントベッドと連動してXYZの3軸に沿って動くため、半球状や螺旋状のモチーフに加え、蝶のように複雑な形状のモチーフでさえ造形できる。

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造形時に形状を支えるためのサポート材は不要。今回の技術が従来の3Dプリント技術よりも優れている点は、複雑な曲線を生み出す能力だけでなく、部分的なレーザー加熱によりプラスチック基盤への直接プリントを可能にしたところにもある。

開発者の1人であるMark Skylar Scott博士によると、同技術の開発に当たっては、ノズルとレーザーの間の距離を最適化するのに最も注力したという。同氏は、「プリント中にレーザーがノズルに近づきすぎると、熱が逆流し、固まったインクがノズルを詰まらせる。そのため、温度を分散させるための熱移転モデルを考案し、プリント速度やノズルとレーザー間の距離を調節できるようにした」と語っている。

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