ソラコム、全サービスのグローバル対応と2つの新サービスを発表
2016/07/15 10:00
ソラコムは、IoT通信プラットフォーム「SORACOM」のすべてのサービスをグローバルでも利用可能にすると発表した。また、仮想専用線接続サービス「SORACOM Door」と、デバイスLAN接続サービス「SORACOM Gate」の、2つの新サービスの提供も開始した。
IoTデバイス向けに最適化された通信プラットフォームであるSORACOMは、これまでNTTドコモとの仮想移動体通信事業者(MVNO)の契約をもとに、日本国内を対象としたNTTドコモのサービスエリアのみで利用可能だった。
同社は、すべてのサービスのグローバル化を発表し、グローバル対応を可能にする実証実験キット「SORACOM Global PoCキット」を日本企業向けに提供開始した。ソラコムが海外の通信キャリアと接続することで、1枚のSIMで、120を超える国と地域でSORACOMのサービスが利用可能になるという。
同キットを利用することにより、「SORACOM Air」でセルラーネットワークを利用したデータ通信だけでなく、「SORACOM ユーザーコンソール」やAPIを通じた回線管理、データ転送支援サービス「SORACOM Beam」など、すべてのSORACOM提供サービスが利用できる。
同キットは、SORACOM Airグローバル対応SIM30枚と基本料金6カ月分、データ通信料300 USD相当という構成で金額は4万9800円(税込、送料別)。ただしこれは、コンセプトの実証実験という位置づけのPoC(Proof of Concept)実施後にフィードバックを提出することを前提とした特別価格だ。
また、ソラコムは同時に、SORACOM DoorとSORACOM Gateの2つの新サービスの提供開始を発表した。
SORACOM Doorは、ネットワークセキュリティを強化するサービスで、SORACOMプラットフォームと顧客のシステムをAmazon Web Servicesが提供するVPN接続を利用して外部システムと接続するものだ。物理的な専用線を準備することなく、暗号化されたセキュアな通信で接続できるのが特徴だ。
SORACOM Gateは、顧客のシステムからデバイスへのリモートアクセスを、LANのようにプライベートアドレスでセキュアに直接接続するサービスだ。リモートから遠隔地に設置されたデバイス上のプログラムのメンテナンスや、同じプライベートネットワークに属するデバイス間の直接接続を、セキュアに実現することができる。