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J・3D、患者個人に合わせた「カスタムメイド人工股関節」の開発へ——レントゲン写真を元に金属3Dプリンタで出力

金属3Dプリンタ製造受託サービスを手掛けるJ・3Dは、名古屋市立大学と共同で日本初となる金属3Dプリンタで作製する「カスタムメイド人工股関節」を開発することを発表した。

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近年の調査では、高齢化の影響から身体機能を補うために、人工股関節などインプラント製品を埋込する手術が増加している。ところが、現在の人工股関節はすべて既製品であり、その形状に合うように患者の生体骨を削るなどといった調整が必要という課題がある。

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今回の開発は日本初の試みとして、レントゲン写真などの画像データから個々の患者の骨形状データを作成/三次元化し、金属3Dプリンタを利用することで、骨形状や症状に適合した一体型人工股関節を製造するもの。個々の患者に可能な限り適合させることで、手術時間の短縮や入院期間の短縮、早期リハビリの実現、可能な限り骨を温存した治療の実現、インプラントの長寿命化(耐用年数の増加)、再置換手術の減少、再手術のしやすさなどのメリットがあるという。

J・3Dは、名古屋市立大学と共同して最適な人工股関節を症例ごとに開発し、試作と造形を繰り返し行うことで課題である強度を高め、信頼性の高いカスタムメイド人工股関節が提供できる体制を構築するとしている。

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