デスクトップでリアルな試作を——3次元切削加工機「MODELA MDX-50」
2016/09/29 16:30
ローランドDGは3次元切削加工機「MODELA MDX-50」を発表した。プロトタイプやパーツの製作、生産現場における治具製作、教育機関の研究など、室内作業/デスクトップでの精密加工用途を想定する。
「MODELA MDX-50」は2009年に発売した「MODELA MDX-40A」の後継機となる。従来機より作業時間を短縮できるようにした。具体的には、XYZ各軸の切削速度を引き上げたほか、最大6本の工具を自動交換するATC(オートツールチェンジャ)を搭載し、工具交換によるダウンタイムを低減している。0~360度で材料を自動回転させられる多面加工用の回転軸ユニットもオプションで用意する。
加工可能なワークエリアは400×305×135mmと、従来機よりも1.6倍拡張した。A4サイズのノートパソコン程度の造形物を製作できるほか、複数のパーツを並べて加工することも可能だ。回転軸ユニットを装着したときのワークエリアは従来機よりも1.4倍拡張した。
新たに操作パネルを本体前面に設置。制御ソフトウェア「VPanel」により、加工状況を確認しながらスピンドルの回転数や速度を制御できるようにした。また、加工完了やエラー発生を知らせる通知機能や、工具の交換時期を把握する機能も備える。
家庭用100V電源で作動し、切削屑や粉塵の飛散を防ぐフルカバー構造を採用しているため、屋内など場所を選ぶことなく導入できる。
本体サイズは760×900×732mmで、重量122kg。加工可能な樹脂はケミカルウッドやモデリングワックスなどで、金属加工には不適だ。
価格は128万円、回転軸ユニットの価格は29万8000円(ともに税別)。同社は1年間で500台の販売目標を掲げている。