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Arduino LLCとArduino Srlがひとつに——「Arduino Holding」として販売・開発を一元化

Arduino LLCとArduino Srlが再統合し、2016年末にひとつの会社「Arduino Holding」になる。アメリカ・ニューヨークで開かれたMaker Faireで明らかになった。

現行製品や今後リリースする製品を卸売販売する窓口はArduino Holdingに一元化され、新製品の開発もArduino Holdingが担うことになる。

さらにArduino Holdingとは別に、非営利団体「Arduino Foundation」を設立。オープンソースのArduino IDEのメンテナンスを担い、オープンソースまわりの活動支援を強化していく考えだ。

Maker Faireのステージに登壇したArduino LLC共同創業者のMassimo Banzi氏は「Arduinoの歴史において、最高の日となった。教育、メイカーズ、IoTの分野において、建設的な対話とイノベーションによって築き上げてきたArduinoは、これから新しい道を歩み出すことになる」とコメント。Arduino Foundationを設立し、今後ますますオープンソースまわりの支援を強化していく考えを示した。

一方、Arduino SrlでCEO兼プレジデントを務めるFederico Musto氏は、「ここ数年にわたって問題となっていた点を解決できて非常にうれしく思う。われわれのチームは共に活動し、ベストでオープンなハードウェアとソフトウェアを継続的に送り出していくことになる」と語り、NFCやBLE、音声コントロールなど、IoTをはじめとするイノベーションを加速する技術開発に取り組んでいることを明らかにした。

Arduinoはもともと、2005年にイタリアで誕生したオープンソースのマイコンボード。イタリアのSmart Projects Srl(現・Arduino Srl)がハードウェアの開発と製造を、アメリカのArduino LLCがソフトウェアの開発やコミュニティー運営を担当してきた。

しかし、Smart Projects SrlがイタリアでArduinoの商標を登録し、Arduino LLCはアメリカで商標を登録。2014年に2社間で商標権を巡って係争が起きた。製品開発についても2社が別々に進めることになっていたため、両者の和解・再統合を求める声があがっていた。

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