Z軸やレベリングの正確な調整に——3Dプリンタ/CNC向け高精度計測器「alignG」
2016/10/10 10:00
3Dプリンタ/CNC向け非接触式高精度計測器「alignG」がKickstarterに登場した。Zステージにマグネットテープで固定するだけで、Zステージのゼロ位置調整やベッドの水平調整などを正確に実施できる。
alignG は、3Dプリンタの押出器などZステージ上に装着することで、超音波を使ってベッドとの距離を25μmの精度で精密測定するものだ。Zステージの位置を正確に測定/モニタリングできるので、3Dプリンタを最良の出力結果が得られるように一旦調整すれば、その位置を高精度で数値化して表示することが出来る。
ベッドのレベリングも容易にできる。専用のアプリを使い、ベッドの4点にZステージを移動させて測定すれば、水平を出すための具体的な調整数値が表示される。さらにCNCのベッド調整であれば、ベッドのレベリングに加え、自動でG-Codeを修正する機能もある。調整点を増やしてさらに精度を上げることも可能だ。
こうした調整機能に加え、alignG には3Dプリンタ用ABS/PLAフィラメントの吸湿量を推定し、使用可能期限を予測する機能がある。温湿度センサ付のalignGをフィラメントと共に保管することで、定期的に温度/湿度を計測、次回使用時にフィラメントの推定使用期限を表示できるという。温湿度計測中は省電力モードで作動し、長期間の保存にも対応する。
さらにCNC専用機能として、スピンドルのアライメントと回転スピードのモニタができる。スピンドルアライントを使えば、ダイヤルゲージを使わなくてもスピンドルの調整ができ、スピンドル回転速のモニタは、CNCの機械部品が正常に作動しているかの確認に利用できる。
alignGは11月15日までクラウドファンディングを実施中。10月10日時点で目標額10万ドル(約1030万円)に対し、約8000ドル(約824万円)以上を集めている。
alignGの早期割引価格は、USB接続の「AlignG-I」が56ドル(約5770円)、温湿度センサとBluetoothが付いた「AlignG-II」が84ドル(約8650円)、計測精度を15μmに上げ、スピンドル回転速が測定できるタコメータを装備した「AlignG-III」が175ドル(約1万8000円)。出荷開始は2017年3月の予定で、日本への送料は10ドル(約1030円)だ。