新しいものづくりがわかるメディア

RSS


山形大学発ベンチャー「ディライトマター」——眼内レンズなどに応用できる新ゲル素材の事業化を目指す

山形大学は、ゲル眼内レンズや低摩擦ゲル機械要素などの先進的なゲルデバイスによる事業創造を目的とした、同大学発の新技術ベンチャー企業「ディライトマター」を設立したことを発表した。

同大学では、学術研究院の古川英光教授を中心に、高い強度と柔らかさを併せ持つ「高強度ゲル」などの先進的ソフトマターの研究や、「3Dゲルプリンタ」などによるゲルのデジタル製造システム、また「ゲルデバイス」の研究、開発を長年行っている。

ゲルは、従来の加工技術では加工が難しく用途が限られていたが、同教授らが開発した3Dゲルプリンタの技術によって自由な造形が可能になり、その用途は大幅に拡大している。

高機能ゲル材料が備える高強度、低摩擦性、物質透過性、生体適合性などの特性を生かし、新しい人工筋肉の開発や再生医療における構造材料への応用が期待されている。現在先進的ゲルデバイスとして、ゲル眼内レンズやゲル臓器モデル、低摩擦ゲル機械要素などの開発を進めている。

そのほかの応用例としては、個人の体形に合わせた柔らかい福祉器具や介護用具/義肢、柔らかい可動部や外装部のパーツで構成された人に優しい介護/家事ロボット、さらに人工血管やバイオチップなどの医療品が考えられるという。

ディライトマターは、同教授の研究成果をもとに、ゲル材料の実用的なデバイス利用による事業創造を目的として11月1日に設立、事業を開始した。

関連情報

おすすめ記事

 

コメント

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る