ARM Cortex-Mの開発環境に——JTAG/SWDデバッグアダプタ「Black Magic Probe v2.1」
2016/12/01 18:30
32ビット ARM Cortex-MプラットフォームをサポートするJTAG/SWDデバッグアダプタ「Black Magic Probe v2.1」と、対応する開発プラットフォーム「1Bitsy」が、Kickstarterにて出資を募っている。
Black Magic Probe v2.1は、ARM Cortex-Mマイクロコントローラのプログラミング/デバッグに使用できるJTAG/SWDアダプタで、GNUデバッガ(gdb)を利用したて開発で真価を発揮する。プログラムの割り込み、変数/レジスタのチェック、ブレイクポイント、コールスタック、メモリダンプや逆アセンブルなどの機能を利用することができる。
2010年に開発されたオリジナルモデルのバージョンアップ版で、低電圧に対応するレベルシフタを改良し、1.7Vのターゲットの駆動にも対応したとしている。
1Bitsyは、JTAG/SWDに対応した小型かつ安価なARM開発ボード、という位置づけだ。CPUに32ビットCortex-M4Fコアを使用している。同コアはCortex-M4シリーズの浮動小数点演算機能に対応したバージョンで、クロックは168MHzだ。
メモリは192KB RAMと1MBフラッシュを搭載し、ブートローダーにはDFU(Device Firmware Upgrade)が書き込み済で、USB経由で簡単にファームのアップデートができる。
また、Black Magic Probeが正式にサポートするのはCortex-Mだが、実験的にCortex-A についても、Xilinx Zynq-7000 SoC(Dual-core Cortex-A9)とRaspberry Pi 2(Quad-core Cortex-A7)での動作を確認しているという。
本体価格は1Bitsyが25ドル(約2860円)、Black Magic Probeが59ドル(約6740円)。Kickstarterでは早期割引価格として、1BitsyとBlack Magic Probeのセットで65ドル(約7420円)となるプランなどがある。
プロジェクトは12月30日までクラウドファンディング中。目標額1万ドル(約114万円)に対し、12月1日時点で6600ドル(約75万4000円)以上を集めている。プロジェクトが順調に消化された場合、早期割引版の出荷は2017年2月、通常版は同5月となる予定だ。