ストラタシス・ジャパン、 FDM方式3Dプリンタ「Fortus 900mc」の次世代型機種と高機能造形材料を発表
2017/04/05 14:30
ストラタシス・ジャパンは、同社で最も大型の産業用FDM(熱溶解積層)方式3Dプリンタ「Fortus 900mc」の次世代型機種と、3種類の新しい造形材料などを発表した。
最新のFortus 900mcは、GrabCAD Printソフトウェアに対応し、造形プロセスのコントロール強化のためのリモートモニタリングやジョブスケジューリング、レポート機能を搭載する。内部カメラも搭載しているので、遠隔からのジョブモニタリング性能も向上する。GrabCAD PrintのワークフローでCADファイルが直接アップロードできるようになり、STLファイル変換が不要になった。
Fortus 900mの造形エリアは、914 x 610 x 914 mm、積層ピッチは508/330/254/178μm、材料とサポートキャニスタにそれぞれ2段ベイを搭載する。なお、標準キャニスタの5倍以上の材料を充填できる大容量マテリアルボックスXtend 500にアップグレードすることで材料のリロードをすることなく、長時間の連続運転ができる。Xtend500ボックスは、ABS-M30(アイボリー、ブラック)、PC、および同マテリアル対応のサポート材で利用可能だ。
また同社は、「FDM Nylon 6」、「FDM Nylon 12CF」、「Agilus30」の3種類の高機能造形材料を発表した。
FDM Nylon 6は、高い引張強度や衝撃強度が要求されるさまざまな用途での利用ができ、機能的なプロトタイプや製造工具、製造パーツの製作ができるようになる。
FDM Nylon 12CFは、チョップドファイバーの炭素繊維を35%含有し、同社のFDMの中で最も高い剛性対重量比を持ち、多くの金属アプリケーションと置き換えることができるコンポジット材料だとしている。自動車や航空宇宙、スポーツ用品といった産業用製造分野でのラピッドプロトタイピングやエンドユースパーツなどに適している。
Agilus30は、柔軟性と引裂抵抗を改善したPolyJet向けのゴムライクな造形材料だ。柔軟性の高いパーツやプロトタイプをより自由に試験したりすることができる。柔らかい感触のリビングヒンジやシーリング、ガスケットそしてノブや取手などに適している。また新しい可溶性サポート材SUP706に対応し、複雑な形状や小さな隙間などを持つ形状でも、3Dプリント後に「浸してすすぐ」という簡単な工程で仕上げることができる。