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3Dプリンティングでオリジナル陶磁器を造る——粘土専用3Dプリンター「ClayXYZ」

粘土で3Dプリンティングができるデスクトップサイズの3Dプリンター「ClayXYZ」がKickstarterにて出資を募っている。

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ClayXYZは、陶磁器として焼成できる一般的な粘土を素材として使用する3Dプリンターだ。専用カートリッジに注入した粘土をコンプレッサーで圧縮して、押出器へと送り込む機構を採用している。

photo 粘土カートリッジ
photo 押出器
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粘土のカートリッジが入るコンプレッサーユニットのサイズは約729×132×128mm。カートリッジには0.2ガロン(約0.75リットル)の粘土が注入できる。カートリッジ内には粘土の残量を計測するセンサーがあり、残量が少なくなると自動的にプリンティングを中断する。もちろん、手動での中断も可能だ。

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プリンター全体の制御にはArduino Mega2560を採用。ステッピングモーターはA4988ドライブモジュールで駆動し、精度を高めている。ファームウェアにはMarlinを、3DプリントソフトにはRepetier-Hostを採用し、スライサーはSlic3r/Curaが利用できる。データ形式はSTL/OBJ/STP/IGSをサポートする。PCにはUSB経由で接続でき、Windows(7以上)、Linux、Mac OS(10.9以上)に対応している。開発元によると、ダウンロードしてすぐにプリントできる3Dモデルを用意しているとのことだ。

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本体フレームにはアルミニウム合金を採用しており、本体寸法は370×396×517mm、重量は18kg。造形サイズは210×200×180mmだ。ノズル径は0.6mm、積層ピッチは200~800μm。解像度は、XYが15μm、Z軸は5μmだ。

なお、一般的な粘土が使えるとしているが、0.6mmのノズルから送出できるように粘度を調整する方法は現状では不明。また、陶磁器として焼成するためには別途焼き窯を用意する必要がある。

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価格はプリンター本体とコンプレッサーユニット、粘土専用カートリッジ×2、ツールキットがセットで799ドル(約9万1200円)。Kickstarterでは同セットを699ドル(約7万9800円)で購入できるプランを提供している。日本への発送には、送料として70ドル(約7990円)が必要となる。既存のFFF方式3Dプリンターで利用する場合、上記セットからプリンター本体を省いたセットも399ドル(約4万5600円)で提供するが、対応可能モデルは確認が必要だ。

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ClayXYZは、Kickstarterにて7月8日までクラウドファンディング中だ。目標額1万ドル(約114万円)に対し、5月10日の時点で倍以上となる2万5000ドル(約285万円)以上を集めている。出荷は2018年3月の予定だ。

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