試作品から生産ライン自動化まで対応——オープンソースのロボットアームプラットフォーム「Evezor」
2017/05/22 12:00
オープンソースのロボットアームプラットフォーム「Evezor」がKickstarterで出資を募っている。
Evezorは、SCARA(水平多関節ロボット)タイプのロボットアームプラットフォーム。ボールねじで上下するZ軸の本体部と平行方向に直線または旋回移動するアーム部で構成され、モーターで駆動する。
アーム先端に取り付けるツールヘッドを交換すると、3Dプリント、溶接、切断、組み立て、彫刻、ミリング、ドローイング、レーザー刻印などたった1台でさまざまな用途に活用できる。アームの最大耐荷重は3kgだ。
デモ動画では、コースター200枚にロゴとシリアルナンバーを自動焼き付けしたり、ロボットアームがバーテンダーのようにアルコールやジュースをグラスに注いてカクテルを作ったりする様子を公開している。その他、半導体レーザーによるレーザーアート、3Dプリント造形、ボールペンによるイラスト自動描画の様子も公開している。Gcode作成には、ドロー系ソフトInkscapeやスライサーソフトSlic3rなどを使用できる。
また、ツールヘッドを自由に自作して販売することも可能としている。同プラットフォームを使ったデバイスの開発や販売も可能で、開発元に許可を得る必要はないという。開発元によると、Evezorを複数台設置して工場の生産ラインを自動化することも可能だという。
Evezorの可動範囲はZ軸(上下)方向に230mm、最大リーチは600mmだ。コントローラーにはRaspberry Piを使用し、本体上部に7インチのタッチスクリーンを搭載する。タッチスクリーンの下には広角カメラを、アーム先端にはマシンビジョンとしてRaspberry Piカメラのマクロカメラツールヘッドを標準装備する。標準パッケージにはボールペン用ツールヘッドも付属する。
Evezorは、目標額25万ドル(約2780万円)を目指し6月19日までクラウドファンディングを実施。予定小売価格は3262ドル(約36万円)で、今なら早期割引適用価格3162ドル(約35万円)で入手できる。2018年2月の出荷を予定しているが、出荷先はアメリカのみで日本への出荷には対応していない。