新しいものづくりがわかるメディア

RSS


みんなで作る空撮マップ——空中写真撮影キット「Balloon Mapping Kit」

上空から撮影した写真をつなぎ合わせ大きな空中写真を作るための撮影キット「Balloon Mapping Kit」がKickstarterに5年ぶりに再登場した。

Balloon Mapping Kitは、気球や風船にカメラを取り付けて上空に飛ばし空中で地上の写真を撮るためのキット。撮った写真は、ウェブアプリ「MapKnitter」を使って専用サイトにアップロードし、つなぎ合わせていく。環境問題などに取り組む多くの人たちが、別々の場所で撮った写真をつなぎ合わせて大きな空中写真を作成できる。いわば、草の根運動を手助けする空中写真撮影キットだ。

Balloon Mapping Kit
Balloon Mapping Kit

Balloon Mapping Kitは2012年にKickstarterでクラウドファンディングを実施し、目標額6200ドル(約70万円)の5倍以上にあたる約3万4600ドル(約390万円)を調達するほど成功を納めた。

このキットが生まれたきっかけは、2010年に発生したメキシコ湾原油流出事故。当時は流出事故に関する情報が規制され、現場付近での高度4000フィート(約1200m)以下の飛行が制限されるなか、気球にはこの制限が適用されなかったという。そのため、気球にカメラを付けて空に飛ばして上空から現場を撮影し、独自に原油流出の状況を調べ始めたのがこのキットの始まりだ。これまでに、集会の場所や規模の把握、農業関連や湿地帯の調査などにも利用されているという。

Balloon Mapping Kit

Balloon Mapping Kitには、気象観測用気球5.5フィート(直径約170cm)、ひも1000フィート(約300m)、手袋、ゴムバンド、結束バンド、カラビナが含まれる。撮影用カメラ、カメラを保護し気球に取り付けるためのホルダー、気球に詰めるヘリウムガスはキットに含まれないので注意が必要だ。

カメラは連続撮影ができるものを用意する。スマートフォンのカメラアプリでもよい。ホルダーは、空のペットボトルを半分に切り、その上半分の中にカメラを入れて自作する。

Balloon Mapping Kit

今回のキャンペーンでは2012年版の「Classic Balloon Mapping Kit」のほか、気象観測用気球の代わりに直径36インチ(約90cm)のフィルム風船3個が付属する「Mini Balloon Kit」、大型の洋だこ(カイト)1個が付属する「Mini Kite Kit」がラインナップに加わった。Mini Balloon Kit、Mini Kite Kitともに重さ100gまでのカメラを取り付けて使用できる。

Balloon Mapping Kit

Classic Balloon Mapping Kitの価格は、85ドル(約9500円)。Mini Balloon KitとMini Kite Kitは、50ドル(約5600円)。いずれのキットも出荷は2017年8月の予定で、日本への送料は22ドル(約2500円)だ。

Balloon Mapping Kitは、2017年7月20日までクラウドファンディングを実施。7月3日時点で、目標額1万ドル(約110万円)に対して約6800ドル(約76万円)を集めている。

関連情報

おすすめ記事

 

コメント

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る