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JAXA、国際宇宙ステーション・きぼうの船内ドローン「Int-Ball」の撮影映像を初公開

JAXAは、国際宇宙ステーション・きぼうで実験中の「JEM自律移動型船内カメラ:Int-Ball(イントボール)」で撮影した映像を公開した。

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Int-Ballは、6月4日に「SpaceX Falcon 9」ロケットで打ち上げられて国際宇宙ステーション「きぼう」の日本実験棟に運ばれ、現在はワイヤレス撮影運用や空中での静止、移動などの実運用にむけた適用性評価を行っている。

photo 超小型三軸姿勢制御モジュール

Int-Ballの姿勢制御システムは、誘導制御計算機/6軸慣性センサ/3軸リアクションホイールを一辺31mmの超小型三軸姿勢制御モジュールにすべて搭載しており、自律飛行による移動/様々な角度からの撮影が可能だ。また、立体マーカーとカメラ画像による位置ナビゲーションを行う画像航法を採用し、拡張部に取り付けられる小型軸流ファンによって船内を移動したり、静止して撮影することができる。

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Int-Ballの特徴として、ほとんどのパーツに民生品を使い、金型を使わず3Dプリントで製造している。これにより、JAXAのプロジェクトとしては開発費、開発期間共に大幅に短縮できたという。またJAXAによると、Int-Ball開発の背景には、宇宙飛行士が行う作業時間の1割を占める写真撮影や撮影機材の取り付けなどの業務をドローンに置き換える事で、宇宙飛行士がより優先度の高い作業に取り組む時間を確保させるという狙いがあるという。

photo 出典:JAXA

Int-Ballの直径は150mm以下で、重量は1kg以下。動画撮影時の解像度はHD(1280×720)/FHD(1920×1080)サイズで、送信フレームレートは10~30fps、ビットレートは16kbps~40Mbps。筑波宇宙センター(TKSC)からの遠隔指令を受け、船内を自律的に飛行して静止画/動画を撮影する。撮影された映像は、ワイヤレス伝送(無線LAN)によってリアルタイムで地上管制局に送信され、宇宙飛行士の活動にフィードバックされる。

photo 出典:JAXA

地上の管制官や研究者は、宇宙飛行士と同じ視点から作業を確認可能だ。従来の手持ちカメラによる撮影に比べ、死角が少なく画質も良好で、さらに撮影作業の負担を軽減できるというメリットがあるという。

JAXAは、今後Int-Ballの更なる性能向上/機能拡張を図り、船内外実験の自動化/自律化を進めると共に、将来探査ミッション等に利用可能なロボティクス技術の獲得を目指すとしている。

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