世界中のあらゆる音階に対応——音楽理論に基づいたMIDIコントローラー「TheoryBoard」
2017/09/22 15:30
音楽理論に基づき世界中のあらゆる音階(スケール)に対応するMIDIコントローラー「TheoryBoard」がKickstarterに登場した。
TheoryBoardは、液晶ディスプレイと4つの選択キーを中心に、右のメロディー(旋律)側に32個のキー、左のコード(和音)側に57個のキーがそれぞれ配列されている。使い方はシンプルで、中央の4つのキーを使って音階を選ぶと、メロディー側にはその音階に対応する4オクターブ分の音が読み込まれ、コード側には選択した音階で音楽理論に基づき使用可能な全てのコードが読み込まれて、演奏可能の状態になる。
このため、演奏者は選択した音階内で使用可能な音を手探りで探す必要がなく、メロディーやコード進行のみ、またはメロディーとコード両方を同時演奏したりできる。
音階を選択するとTheoryBoardのキーの色は自動的に変わるが、同じ色のキーは基準となる音、すなわち、ルート(根音)が同じであることを示している。したがって、メロディー側とコード側の相関がキーの色で直観的に理解できるようになっている。また、コード側のキーを1つ押すだけでコードが鳴り、液晶ディスプレイにはコード名が表示される。
TheoryBoardは、日本を含む世界中の音楽を始め、クラシック、ブルース、ジャズ、ロック、ラテン、ポップ、R&Bなどあらゆる音楽ジャンルから、筝で用いられる平調子や岩戸調子、ビバップ、ビザンティン、ジプシー、ハンガリアンマイナー、ドリアン、フリジアンなど独特な音階を含む合計860もの音階を内蔵する。
TheoryBoardのサイズは152.4×660.4×25.4mm、重さは約1.8kgになる予定。すべてのDAW(デジタルオーディオワークステーション)やVSTプラグインに対応するとしており、スタジオでのセッション、DJプレイ、ライブパフォーマンスなどさまざまなシーンで活用できそうだ。
TheoryBoardは、10万ドル(約1100万円)を目標に、2017年11月19日までクラウドファンディングを実施する。
TheoryBoardの早期割引価格は、299ドル(約3万4000円)で、出荷は2018年5月の予定で、日本への送料は150ドル(約1万円)だ。