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ウェアラブル機器を小型化する——STとUSound、MEMS技術による超小型シリコンマイクロスピーカーを提供開始

STマイクロエレクトロニクス(以下、STマイクロ)とUSoundは、2017年に発表した技術協力に基づき、MEMS(微小電気機械システム)技術を活用したシリコンマイクロスピーカーの提供を開始した。

同スピーカーは世界最薄かつ従来品の半分以下の重量となる見通しだといい、イヤホン、オーバーイヤー型ヘッドホン、AR/VRヘッドセットなどのウェアラブル機器をこれまで以上に小型化できる。また、超低消費電力によりバッテリーを小型化でき、従来品のような発熱がない。

同スピーカーは、USoundが特許取得している圧電アクチュエーターによるマイクロスピーカー技術をベースとしている。この技術は、圧電材料の特性を利用してスピーカーの振動板を駆動するため、他方式のような複雑な信号処理が不要だ。

この圧電現象を活用したスピーカーは、シリコン基板上に全ての要素を形成するため、電気機械式スピーカーと比べてシンプルで信頼性が高く、低コストで大量生産ができる。また、従来の一般的な電気機械式小型スピーカーの開発では設計や集積化が複雑になったが、それも解消できるという。

同技術に加え、STマイクロの圧電薄膜技術PεTra(圧電トランスデューサー)を含むMEMSデバイス設計/製造技術を活用することで、高い歩留まりで大量生産が可能だ。

ラスベガスで開催されたCES 2018では、同スピーカーを左右に搭載した眼鏡型AR/VR端末の試作品のデモを実施している。

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