小金井市と4社、総務省「次世代学校ICT環境」整備に向けた実証に参画
2018/04/12 12:30
東京都小金井市教育委員会とNTTコミュニケーションズ、凸版印刷、コードタクト、eboardらは、総務省の「次世代学校ICT環境」の整備に向けた実証に参画、クラウドやタブレットを活用した授業を開始する。
同実証は、総務省の次世代学校ICT環境のあり方を整理することを目的としており、ICT環境に関する財政負担の軽減や教職員の運用負担の軽減を目的とした「コスト軽減モデル」の実証に取り組む。その効果やノウハウは小金井市の全小中学校へ展開する予定だ。
学校教育におけるICT環境の整備コストのうち、児童生徒に配布するタブレットなどの情報端末の準備や校内に設置するサーバーの保守、運用コストが全体の65%を占めており、それが自治体の財政負担や教員の運用負荷につながっている。今回の実証では、「クラウドサービス活用による校内サーバーレス化」、および「低価格タブレット全校導入と再利用端末の活用」によるコスト軽減モデルを検証する。
クラウドサービス活用による校内サーバーレス化では、NTTコミュニケーションズが提供する教育クラウドプラットフォームサービス「まなびポケット」から、デジタル教材によるタブレットを使用した授業を実施。教材配信用のサーバーの校内設置を不要にすることで、導入コストや運用、保守コストを30%軽減することを目指す。
また、凸版印刷は個別学習支援システム「やるKey」を、コードタクトは授業支援システム「スクールタクト」を、eboardは個別学習支援システム「eboard」をそれぞれ提供する。
低価格タブレット全校導入と再利用端末の活用に関しては、今回小金井市では、GoogleのChromebookを日本で初めて自治体予算で全校導入し、再利用端末も併用することで全児童生徒が情報端末を利用できる環境を整える。Chromebookは低価格で、しかもG Suite for EducationやGoogleドライブなどのオフィススイートアプリケーションやクラウドストレージが無料で利用できるというメリットがある。これにより従来と比較して導入、運用コストの40%軽減を目指すとしている。