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フレキシブルデバイスが造形できる——3Dプリント可能な高導電性ガリウム合金ペーストを開発

オレゴン州立大学機械工学科Yiğit Mengüç助教授らの研究グループは、3Dプリント可能で高い伝導性を持つガリウム合金ペーストを開発したと発表した。フレキシブルなコンピューターディスプレイや電子機器、そしてソフトロボットなどへの応用が期待されている。この研究成果は、『Advanced Materials Technologies』に論文「Rheological Modification of Liquid Metal for Additive Manufacturing of Stretchable Electronics」として、2018年2月8日に公開されている。

高い導電性を持つ液体金属の印刷は、フレキシブルエレクトロニクス分野にとって不可欠な技術だ。導電性繊維や折り曲げられるディスプレイ、圧力センサーなどの歪みセンサー、ゲーム開発用途のウェアラブルセンサースーツ、アンテナや医療用センサーなど、幅広い分野での利用が期待できるものだ。

フレキシブルエレクトロニクスの実現には、伸縮性を備えて導体を用いて回路を印刷する必要があるが、一般に液体金属は流動性が高いため、2次元(平面)構造物への印刷に限られ、垂直方向に印刷、積層するのは難しい。フレキシブルエレクトロニクスの導電材料として利用されているガリウム合金は、導電性に優れ、毒性が低く、安価で自己修復性もある素材だが、低粘度と高い表面張力のために、これまで立体的な造形には不向きとされていた。

今回研究者らは、ガリウム、インジウム、スズの共晶合金である液体金属Galinstan(ガリンスタン)にニッケルのナノ粒子を混ぜ、3Dプリントに利用できるペースト状のガリウム合金を開発した。このガリウム合金ペーストは、液体金属の高い導電率と伸縮性を保ったまま、3Dプリンティングによる造形が可能で、研究チームは高さ10mm×幅20mmの構造体の造形に成功した。

「このガリウム合金ペーストで造形した持続的な構造の電気的特性は液体金属に匹敵し、さらに自己修復性も備えている」と、研究チームの博士課程学生Uranbileg Daalkhaijav氏は説明する。

今後の研究では、ペーストの構造の特定やニッケル粒子の安定化、ペーストの経年変化などを調べる予定だ。研究チームの博士課程学生Doğan Yirmibeşoğlu氏は、「この高い導電性を持つ金属ペーストを利用すれば、より複雑でフレキシブルな電子機器が製造できるようになる。将来ソフトロボットを3Dプリンターで造形できるかもしれない」と、研究成果の示す可能性を語っている。

fabcross for エンジニアより転載)

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