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UCバークレー、厚さわずか3原子の超薄型発光デバイスを開発

カリフォルニア大学バークレー校の研究チームが、数層の2次元結晶で構成される発光デバイスを開発した。3原子程度の厚さしかない単層半導体で、ほぼ透明かつ柔軟性に富み、壁や窓に設置する透明ディスプレイなどへの応用が期待されている。研究成果は、2018年3月26日に『Nature communications』誌に公開されている。

2次元結晶として、軽くて強靭で非常に高い導電性を持つグラフェンが知られているが、近年グラフェン同様の層状物質である遷移金属ダイカルコゲナイド(Transition-Metal DiChalcogenide:TMDC)も注目を集めている。TMDCではディラック電子系にバンドギャップが存在し半導体の特徴を持つことから、ギャップを持たない状態のグラフェンでは実現できない光デバイスや電界効果トランジスタへの応用が期待できるからだ。

UCバークレーの研究チームは、TMDCの単層半導体による電界発光(EL)の研究を実施してきた。注入型ELでは、1つの電極から電子が、もう1つの電極から正孔が注入され、電子と正孔が結合する時に明るく発光する。だが単層半導体を使う場合、電荷を注入するための電極を作成する余地が限られているという課題があった。

研究チームは、単層半導体において1つの接点だけで済む、新しいデバイス構造を考案した。具体的には、単層半導体を絶縁体の上に積層し、この単層側に金属層を置いて電子を注入するソース電極とし、絶縁体の下にSi層を置いてゲート電極とした。ここに絶縁体を挟んでマイクロ秒オーダー周期の交流信号を印加すると、極性がスイッチするごくわずかの時間、半導体中に正孔と電子が同時に存在し両者が結合、単層半導体とソース電極の境界付近でパルス状の光が発生することを見出した。さらに、このデバイスを数ミリサイズにスケールアップすると共に、MoS2、WS2、MoSe2、WSe2という4種類のTMDC材料を使い、4種類の異なる発光を得ることに成功した。

この技術は未だコンセプト実証段階にあり、一般的なLEDが持つ25~30%の効率に対して、わずか1%程度だと見られている。研究チームを率いるAli Javey教授は、「この技術の実用化には多くの研究が必要だが、今回単層半導体へ電荷を注入する構造の設計を提案できたことは大きな前進だ」と、その研究成果を説明している。

fabcross for エンジニアより転載)

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