Bluetooth経由で心音を聴く——手のひらサイズのチューブレス電子聴診器
2018/11/12 13:30
音を伝える耳管やチューブのない電子聴診器がKickstarterでクラウドファンディング中だ。
医者といえば、聴診器を首に掛けた姿をイメージする人も多いだろう。医者に対するそんな印象を変えるかもしれないのが、このチューブレス電子聴診器だ。
チューブレス電子聴診器は、30×36mmの大きさのプリント基板にアンプとBluetoothトランスミッターを搭載。患者の体の表面に当てるチェストピース(集音盤)にはチューブや耳管の代わりにマイクが取り付けられ、マイクはコンデンサーに接続している。チェストピースに張られたダイアフラム(振動板の膜)で拾った音をコンデンサーが電子信号に変換し、アンプが増幅してBluetooth送信するという仕組みだ。
医師はヘッドホンやスピーカーなどBluetoothレシーバー機能を持つデバイスで音を聞くことができるので、耳が痛くならない、チューブ破損による音の減衰がないなどのメリットが考えられる。
また、聴診器は、医療関係だけでなく配管検査やゴムボートなどの空気漏れチェックなどにも使われており、チューブレス電子聴診器はこれらの分野でも利便性のあるデバイスと言えるだろう。なお、記事執筆時点で、チューブレス電子聴診器は開発中であり、クリエイターはノイズの低減などに取り組んでいる。
チューブレス電子聴診器の早期割引価格は、250ポンド(約3万7000円)。出荷は2019年5月の予定で、日本への送料は20ポンド(約3000円)だ。
チューブレス電子聴診器は2万5000ポンド(約370万円)を目標に、2018年12月17日までクラウドファンディングを実施する。