Maker向けにAIと機械学習に対応したワンボードマイコン——「RK3399」SoCを搭載する「Khadas Edge」シリーズ
2018/11/20 10:00
RockchipのSoC「RK3399」を搭載するシングルボードコンピューター「Khadas Edge」シリーズがIndiegogoに登場し、出資を募っている。
Khadas Edgeは、クレジットカードサイズのワンボードマイコン。「Edge」、「Edge-V」、「Edge-1S」の3タイプを用意しており、Edge-1SはAIや機械学習向けにNeural-Network Processing Unit(NPU)をもつ「RK3399Pro」SoCを搭載する。
Edgeは314ピンの外部コネクター(Gold Fingers)を備えており、キャリアボードへのドッキングやクラスタ化も容易だ。エッジコネクタから電源供給できるのでUSB接続は不要だ。
クレジットカードサイズ(82×57.5mm)のコンパクト基板に、リチウムポリマーバッテリーヘッダーや、電源供給も可能なUSB-Cディスプレイポート、USB 3.0対応ポートも備える。本体の厚みはわずか5.7mmで、ARアプリケーションなどへの組み込み用途にも適している。
Edgeとドッキングできるキャリアボード「Captain」も用意しており、314ピンコネクター「MXM3」で接続し、I/Oの拡張が可能。Edgeのファームウェアはキャリアボードを自動検出できる。Captainを使えば、オンボードのセンサー「APDS-9960」によってジェスチャー検出が可能なほか、デュアルゲームパッド、タッチスクリーン、デュアルカメラ、リチウムポリマーバッテリーなどのアクセサリーを接続し、ゲームコンソールやタブレットとしても利用できる。
Edge-Vは、Edge同等のクレジットカードサイズながらHDMI/MIPI-DSI/USB-C/e-DPを通じて3個の独立したディスプレイパネルと接続可能で、デジタルサイネージ用に適している。40ピンGPIO、USB-C×2、ギガビットイーサポート、ディスプレイの傾きを検出するジャイロスコープを搭載する。
そして現在開発中の「Edge-1S」は、AIとマシンラーニングに適したNPU(neural processing unit)を搭載する「RK3399Pro」ワンボードマイコン。完成後の基板サイズなどは、Edgeに準ずるものと推測される。
EdgeとEdge-Vの「BASIC」/「PRO」の予定小売価格は124ドル(約1万4100円)/174ドル(約1万9800円)で、今なら数量限定の早割価格99ドル(約1万1300円)/149ドル(約1万7000円)で入手できる。Edge-1Sの予定小売価格は254ドル(約2万8900円)で、今なら数量限定の早割価格199ドル(約2万2600円)で入手できる。2019年1月以降の出荷を予定しており、日本への送料はいずれも10ドル(約1140円)だ。
Khadas Edgeは、2018年12月中旬までクラウドファンディングを実施中。11月20日時点で、5万ドル(約569万円)の目標額に対して約1万4000ドル(約159万円)を集めている。