ターンテーブルなど自分で3Dプリント——モジュラー式レコードプレーヤー「Lenco-MD」
2018/12/21 10:30
3Dプリンターで一部のパーツを自作するレコードプレーヤー「Lenco-MD」のクラウドファンディングがKickstarterで進行中だ。
Lenco-MDは、スイス生まれで現在はオランダ企業傘下の老舗オーディオ機器ブランドLencoとオランダの3DプリンターメーカーRepRapUniverseとのコラボレーションから生まれたプロジェクトだ。
Lenco-MDは、ベルトドライブ方式レコードプレーヤーのキット。電源、DCモーター、ベアリング、オーディオテクニカ製カートリッジAT3600、インシュレーター(防振脚)、プリアンプ基板などの部品を含み、フレーム、ターンテーブル、トーンアームなどのプラスチックパーツは3Dプリントデータ(STLファイル)で提供される。プラスチックパーツを自分で3Dプリントするので、色やデザインは自由に変更できる。
Lenco-MDのプラスチックパーツを作るには、造形サイズ330×330×100mm以上のFFF方式3Dプリンターが必要だ。ただし、小型3Dプリンターしか持っていないユーザー向けに、3Dプリント済みターンテーブルとトーンアームを含むキットや全てのプラスチックパーツを含むキットも用意されている。
また、Lenco-MDはモジュラー式で自分で組み立てるが、モジュールを一から自作することも可能だ。好みのトーンアームや新しい減衰システムを作ることもできる。本キャンペーンで提供するLenco-MDにはモジュール用の空きスロットが2個あり、現在、スピーカーモジュールやBluetoothモジュールを開発中だという。
組み立てて完成したLenco-MDは、プリアンプ内蔵のレコードプレーヤーとして45回転または33 1/3回転でレコードをかけられる。3.5mmヘッドフォンジャックやRCAライン出力端子を備えているので、ヘッドフォンを接続してレコードを聴いたり、オーディオセットと接続したりできる。また、将来的にはBluetoothによるワイヤレスストリーミングも可能になるようだ。
Lenco-MDの価格は、99ユーロ(約1万3000円)。出荷は2019年3月の予定で、日本への送料は15ユーロ(約1900円)だ。
3Dプリント済みターンテーブルとトーンアームを含むキットは149ユーロ(約1万9000円)。出荷は2019年4月の予定で、日本への送料は同じく15ユーロ(約1900円)だ。このキットではターンテーブルとトーンアーム以外のプラスチックパーツを自分で3Dプリントするので、造形サイズ200×200×100mm以上の3Dプリンターが必要になる。
全てのプラスチックパーツを含む完全キットは199ユーロ(約2万6000円)。出荷は2019年4月の予定で、日本への送料は35ユーロ(約4500円)だ。
これらの他に、RepRapUniverse製3Dプリンターを含むキットも用意されている。価格は499ユーロ(約6万4000円)で、出荷は2019年6月の予定。日本への送料は99ユーロ(約1万3000円)だ。
Lenco-MDは2019年1月5日までクラウドファンディングを実施。2018年12月21日時点で、目標の5万ユーロ(約640万円)に対して約3万1000ユーロ(約400万円)を集めている。