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ロボットスタートアップMira Robotics、ロボ×ヒトによる家事支援サービス「ugo」を発表

Mira Roboticsは2019年2月7日、遠隔操作ロボットによる家事支援サービス「ugo(ユーゴー)」を発表した。

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2018年に設立したMira Roboticsの母体は、IT系エンジニアリング会社のMira。2016年にAIを搭載した自律走行型ロボットを使う戦略ボードゲーム「CODE HORIZON(コードホライズン)」を発表し、注目を集めた会社だ。

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今回Mira Roboticsが発表したugoは、通常の家事支援サービスのように作業者が自宅に来るのではなく、予め自宅に配置したロボットを専門のオペレーターが遠隔操作して家事を行うサービスだ。
同社はロボットを利用することで、これまで家事支援サービスの普及の障壁となっていた、作業者が自宅に入るという心理的ハードルや、交通費や鍵の受け渡しによる高コスト化といった問題を解決し、今後増え続けると予想される共働き世帯や高齢者世帯向けにサービス提供することを目指している。

photo Mira Robotics 代表取締役CEO 松井健氏

同日開催された記者発表会で、Mira Robotics 代表取締役CEO 松井健氏は、「毎日ありがとうといわれるロボット。家事から解放されることで生活が身軽になる」とその狙いを語り、ugoのβ版テストを2019年8月から開始、2020年に本格的なサービスインを目指すことを明らかにした。
当初機能としてはオペレーターによる洗濯作業の代行をリリース。将来的には、定型動作の学習を積み重ねて自動化を進め、作業効率化、プロセスの自動化を進めていくという。
また、ユーザーからの要望に応じて家事サービスの種類を増やし、ロボット本体のマニュピュレーターも作業に合わせて交換可能にするとのことだ。
利用料は、ロボットのレンタル料、システム利用料として月額2万円~2万5000円程度を想定する。

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遠隔操作ロボットugoの主な仕様は、身長約110cm(最長約180cm)、重量約72kg、外形寸法45×110×66cm(幅×高さ×奥行)、カメラ×3、センサー、マイク、スピーカーなどを装備し、LTEとWi-Fiに対応する。連続稼働時間は約4時間だ。操作をするオペレーターからも家庭内のプライバシーが守られるよう、システム的にプロテクションを入れているという。

同社の技術アドバイザーである筑波大学システム情報系准教授 伊達央氏は、「ロボットに関するハードウェア、ソフトウェア、制御技術は着実に進化してきているが、家事のような指先を器用に使う部分はまだ重要な研究課題」だとし、「この最も難しい部分をロボットではなくオペレーターに任せることでクリアし、家事が必要とされている現場でロボットをどんどん使っていこうというugoの取り組みは、リアルワールドへのロボットの普及を考える上で非常に重要なやり方だ」と評価した。

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