IKEA、身体障害者のQOL向上に貢献する「ThisAbles」プロジェクトを開始
2019/04/05 11:30
IKEAイスラエルは、身体障害者を支援するNPOと共同で、同社の家具を障害のある人が使いやすくするためのプロジェクト「ThisAbles」を開始した。
ThisAblesプロジェクトは、IKEA製家具に取り付ける補助器具の提供と、アクセシビリティーに着目したIKEA製家具や日用品の見直しという2つの側面を持つ。
このうち、補助器具は、身体障害者をクオリティーオブライフ(QOL)の観点から支援するイスラエルのNPO「Milbat」が設計しており、3Dプリントデータ(STL形式)で提供されている。
現在、提供されている補助器具は、本棚などのガラス戸を車椅子との衝突から保護する「GLASS BUMPER」、電気スタンドのスイッチを大きくして押しやすくする「MEGA SWITCH」、腕でワードローブの扉を開けられるようにする「EASY HANDLE」など、全部で13種類ある。
ThisAblesのウェブサイトでは、補助器具の外観、機能の概要、対応する家具、3Dプリントに使用するフィラメントの種類などが掲載されている。内容を確認した後、3Dプリントデータとユーザーガイドをダウンロードし、補助器具を3Dプリントして使用する。
ThisAblesのウェブサイトは一般公開されており、補助器具の3Dプリントデータは日本からでもダウンロードできるが、ThisAblesプロジェクト自体はイスラエルのみで行われている。
ThisAblesというネーミングには、「Disable」(できなくさせる)を「This-Able」(これ、できる)に変えるというメッセージが込められているようにも思われる。ThisAblesが日本でも展開されることを期待したい。