MLX90614は、非接触温度測定用の赤外線温度計、赤外線に敏感なサーモパイル検出器チップ、シグナルコンディショニングASSPをTO-39ケースに組み込んだ統合型センサー。これと低ノイズアンプ、17ビットADC、DSPユニットを組み合わせたことで、高精度と高分解能のサーモメーターモジュールとして機能する。

MLX90614を小型USBモジュールに搭載したことで、USB再接続時にリモートで内蔵フラッシュの周囲温度を取得することができるため、PCやスマートフォンなどの端末とコミュニケーションすることが可能だ。赤外線センサー自体が、USBコネクタから数メートル離れた場所に設置できるため、同じ装置に最大8つの赤外線センサーを取り付けられる。装置に装備されている標準センサーは、90℃の視野を持ち、勾配補正されている。

POC-温度IRセンサ搭載小型USBモジュールは、サイズが20×51mm、重さ4.6g、USBコネクタの規格はmicro-B。リフレッシュレートは1Hz、IEC保護等級はクラスIII。測定範囲は-70～+380℃（リモート）、精度は0.5／1.5％（標準）だ。

Windows（PC + IoT）、Linux（Intel + ARM）、macOS、Androidなどのオペレーティングシステムをサポートし、OSのドライバは不要だ。C ++、Objective-C、C＃、VB.NET、UWP、Delphi、Python、Java、Android用のAPI、SDK、ライブラリが用意されている。

利用事例として、高精度非接触温度測定、モバイルエアコン制御システム用熱快適性センサー、建物の空調用感温素子などを想定している。