STマイクロ、デュアルコア搭載の高性能マイコン「STM32H7」を発表
2019/06/12 13:00
STマイクロエレクトロニクス(STマイクロ)は、デュアルコアを搭載した高性能マイコン「STM32H7」を発表した。
STM32H7は、ArmのCortex-M7(最高動作周波数480MHz)/Cortex-M4(最高動作周波数240MHz)を搭載するデュアルコアマイコンだ。
同社によると、例えばシングルコアのCortex-M4搭載マイコンで制御していたモーター制御を、従来のコードはSTM32H7のCortex-M4に移行し、Cortex-M7で新たにGUIを動作させることでより優れたユーザーインターフェースを提供するなど、2つのプロセッサーを柔軟に活用することで既存のアプリケーションをバージョンアップするといった応用が可能だ。
また、ニューラルネットワークやチェックサム、DSPフィルタリング、オーディオコーデックなどの高負荷の処理を負荷分散することでアプリケーションのパフォーマンス向上も期待できる。
ベンチマークでは、高効率なL1キャッシュとFlashメモリーアクセラレーターにより、内蔵Flashメモリーからの命令実行で1327DMIPS、3224CoreMarkという高スコアを出しているという。
また、グラフィックアクセラレーターChrom-ART Acceleratorによってグラフィック性能が向上している。暗号鍵がプレインストールされており、セキュアファームウェアインストール(SFI)などの専用セキュリティサービスも搭載するなど、セキュリティ機能も強化された。
すでに量産を始めており現在サンプル出荷中。価格は大量購入時に8.19ドルだ。