実在人物をベースにした「リアルアバター」を制作可能——全身3Dスキャン用撮影システムをキット化し、プロトタイプを開発
2019/06/17 11:30
映像伝播社は、代表取締役の岩山幸洋氏が、全身3Dスキャン用撮影システムキットのプロトタイプを開発したと発表した。
同キットを用いた撮影後は、各種フォトグラメトリソフトウェア(RealtyCapture、3DF Zephyr、Metashapeなど)で3Dモデル化し、さらにリギング(骨格付与)することで、実在する人物の360度キャプチャーをベースにした「リアルアバター」を作成できる。
リアルアバターは、ソーシャルVRプラットフォームや各種ARアプリなどで活用できるほか、作成された3Dモデルやアニメーションは各種動画制作にも使用可能だ。
撮影システムはRaspberry Piとカメラモジュールを利用し、Pythonスクリプトでコントロールすることでローコスト化。他のハードについても汎用的な部品を組み合わせてキット化することで、数多くの場所での導入を期待する。
カメラ台数は、現在100台程度を推奨(48~128台以上も可)。深度センサーや機械学習、他の基板なども併用し、今後さらなる改良/機能アップ、ローコスト化も目指す。
また、イノベーションを誘発するよう順次オープンソース化して導入設置を呼びかけ、クラウド上でのデータ処理による付加価値創出へ軸を移すことを構想する。
全身3Dスキャン用撮影キットの参考導入価格は180万円(キット:カメラ90台時+サポートエンジニア1人付き+プログラミング込み)。納期は3週間程度としており、導入前の事前相談も有料で受け付ける(3万5000円/90分)。
今後は展示/デモンストレーション、実際の3Dモデル制作用の3Dスキャンスタジオの運営/展開に向けて、シード資金の調達、出資を募っての会社設立を希望する。また、クラウドファンディングも部分的に検討するという。