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視線を追って自動的に焦点を合わせるスマートグラス「autofocals」

視線を追跡して、自動的に焦点を合わせるスマートグラス「autofocals」 Image credit: Robert Konrad

スタンフォード大の研究者が、アイトラッキング技術を用いてオートフォーカスレンズを制御、自動的に焦点を合わせてくれるスマートグラス「autofocals」を開発した。遠近両用眼鏡などよりも高速で正確に焦点を合わせることができ、臨床試験でも好評を得ているという。研究成果は、2019年6月28日の『Science Advances』誌に公開されている。

45歳頃から加齢とともに進行する老眼は、全世界で10億人以上いると言われている。老眼の原因は、眼球の水晶体が弾性を失い、近くの物体に焦点を合わせることが難しくなるためで、多くの人は遠近両用眼鏡を必要とする。最近では、上下に境目のない累進屈折レンズを用いたものもあるが、それでも、正しく焦点をあわせるためには、頭の方向もある程度合わせる必要がある。絶え間ない視線の変更は、人間の動きをぎこちないものにし、転倒や怪我の危険性も高くなる。

研究チームは、VRやARに向けた視覚システムの研究過程で、新しいオートフォーカス型レンズおよびアイトラッキングセンサーを統合することで、自動的に焦点を合わせるスマートグラスを開発できないかと考えた。開発したプロトタイプは、入力データに従って厚さを調節できる、水晶体のように機能する液体が充填されたレンズを使っている。そして視点が向いている目標地点の三角測量によって正確な距離を測定するアイトラッキングセンサーと深度計測カメラ、さらに視線追跡データから液体充填レンズの焦点を正確に合わせるソフトウェアを開発した。これまでも、読書時に下を向くだけで老眼度数に切り替わる眼鏡、赤外線センサを用いて物体までの距離を測って度数調節する眼鏡はあったが、この「autofocals」は、より正確に高速に焦点を合わせることができると、研究チームは説明する。

研究チームは、老眼の56人に対して臨床的な試験を実施したところ、かさばって重いという欠点はあるものの、早く正確に機能する点は、従来の遠近両用レンズよりも好ましいと、被験者は回答している。次の段階は、ダウンサイジングし、軽量でエネルギー効率が高くスタイリッシュなスマートグラスを開発することだ、研究チームは語っている。

fabcross for エンジニアより転載)

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