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光を閉じ込めて色を変換するフォトニック結晶の設計手法を考案 スタンフォード大

緑色の第二高調波を生成し、基本波とともに閉じ込めて増強する、フォトニック結晶共振器の設計手法を提案 Image credit: Getty Images

スタンフォード大学の研究チームが、入射するレーザー光に対して、波長が半分の第二高調波を高効率で生成し、両方の波長の光を閉じ込めて増強する、ナノサイズのフォトニック結晶共振器を設計する手法を提案した。波長を高効率で変換し、2つの波長を共存させることを可能にするナノデバイスとして、高速通信や量子コンピュータなどの分野に応用できると期待している。研究成果は、2019年8月6日の『Optica』誌に公開されている。

緑色のレーザーポインタがあるが、これはLEDから出る赤外線を、波長が半分の緑色の第二高調波に変換したものだ。緑色レーザーは見やすい色だが、緑色だけを発光するLEDは高価なため、非線形光学を活用して波長を変換している。研究チームは、非線形光学の基本要素としてフォトニック結晶共振器に注目。微細な空間に基本波と第二高調波を同時に閉じ込め増強し、エネルギー変換効率の高いナノデバイスを開発することにチャレンジした。

フォトニック結晶とは、1μm未満の空気穴を周期的に配置するなどにより、屈折率が光の波長と同程度の周期で変化するナノ周期構造の人工結晶だ。この構造により、光が内部に閉じ込められたり、侵入を阻止されたりすることによる光学的な現象を生じる。例えば自然界の蝶の羽や宝石の一種は、見る方向によって光沢が変わりキラキラ輝く構造色を持つが、これは自然界で形成されたナノ周期構造による光の侵入阻止効果によるものだ。

既存のフォトニック結晶共振器は、主に1つの波長だけを閉じ込め、その構造は単一波長にしか対応できないことが多い。研究チームは、GaN結晶に100nmオーダーの空気穴を周期的に配置したフォトニック結晶において、空気穴の直径が異なる別の領域を導入したヘテロ構造を考案した。その結果、2つの異なる領域が、赤外線の基本波と緑色の第二高調波を捉える、二重共鳴型のナノフォトニック結晶共振器を構成、しかも従来にない高い波長変換効率が得られることを理論的に実証した。

研究チームは、今後、実際にフォトニック結晶共振器を作成し、実験による確認を行う予定だ。ナノフォトニック結晶共振器が実現できれば、多数の波長のチャネルを活用した高速通信や、共振器におけるフォトンに起因する量子ドットを活用する量子コンピュータなどに、応用展開できると期待している。

fabcross for エンジニアより転載)

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