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ドイツの町を送電網から一時的に切り離す実証実験——100%再生可能エネルギーでも支障なし

原子力発電のような危険性がなく、火力発電のような環境負荷がないことから、近年、再生可能エネルギーが脚光を浴びている。とはいえ、完全に再生可能エネルギーに切り替えて、申し分のない生活を送ることはできるのだろうか。それを確かめるため、ドイツのSMA Solar Technology (SMA)がドイツ国内初の実証実験を実施した。

2019年11月30日に行われた実験では、ドイツ北部の町、ボルデスホルムの住民約7500人が、午後3時~午後4時頃(現地時間)の約1時間だけ送電網から一時的に切り離され、再生可能エネルギー100%の環境で過ごすこととなった。しかし、何の支障も生じることはなく、誰一人として再生可能エネルギーへの切り替えに気付くことがなかったという。

今回の実験は、SMA製の10MW(メガワット)ストレージシステム、「Sunny Central Storage」バッテリーインバータ、「Hybrid Controller」によって実現。このバッテリーシステムが、再生可能エネルギーによる電力の安定供給を可能にした。

SMAのBoris Wolff氏は「再生可能エネルギーがシステムの安定性に影響を与えずに電力供給できることを実証した。実際、弊社のSunny Central StorageバッテリーインバーターとHybrid Controllerは、送電網よりもはるかに安定して電力を供給する」と述べている。

fabcross for エンジニアより転載)

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