大規模IoTネットワークにおける遅延を解消する方法「EasyPass」を提案
2020/02/14 10:15
大規模なIoTデバイスネットワークでの遅延を解消する方法が、米ピッツバーグ大学から提案されている。2019年12月にフロリダ州オーランドで開催されたネットワーク研究に関する国際会議「ACM CoNEXT 2019」で発表されたこの方法は、無線チャネルの空きリソースを利用するもので、ハードウェアや無線周波数の追加を必要としない。
「EasyPass」と名付けられたこの方法は、既存のノイズ(SNR)マージンを、IoTデバイス専用のサイドチャネルとして使用する。研究実験では、混雑したIoTネットワークでの通信遅延が90%削減され、100台以上のIoTデバイスが一斉にアクセス可能な狭帯域無線リンクで最大2.5Mbpsのスループットを実現したという。
研究論文の共著者であるピッツバーグ大学のWei Gao准教授は「チャネル品質に対するネットワークの自動応答はほぼ必ず1ステップか2ステップ遅れる。我々は、その遅れ、すなわちチャネルの状態変化とネットワーク調整との間に起きるラグを、IoTデバイス専用のサイドチャネルとして使っている」と説明する。
EasyPassの詳細は、CoNEXT 2019プロシーディングに論文「EasyPass: Combating IoT Delay with Multiple Access Wireless Side Channels」として収録されている。
(fabcross for エンジニアより転載)