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1950年代のフライス盤をCNC化する「Arno goes CNC」プロジェクト

1950年代のフライス盤をCNC化するプロジェクト「Arno goes CNC」がKickstarterで支援者を募っている。

北欧デンマークで、有志が集まり、使われなくなった古いエンジン工場を蘇らせようとしている。彼らが取り組んでいるのは、バルト海に浮かぶカラフルな家並みが美しいエーア島にあるMotorfabrikken Marstal(マースタルエンジン工場)のファブラボ化だ。

Arno goes CNC

ここではかつて、マースタルモーターという有名な船舶用エンジンが製造されていた。このプロジェクトでは、エンジン製造に使われていたが、置き去りにされていた古いイタリア製フライス盤「ARNO」のCNC化を計画している。ARNOのどのモデルなのかは記載されていないが、キャンペーンページに掲載されている動画を見る限り、1950年代に作られた Model 0 Universal、Model 1.Vなどの初期モデルと思われる。

Arno goes CNC

70年前のフライス盤は、当然、手動式だ。プロジェクトでは、縦方向、X軸、Y軸を動かすハンドルを取り払ってステップモーターを取り付け、3軸のCNCフライス盤にすることを目指している。プロジェクトには、1960年代にこの工場で働き、実際にARNOを操作していた熟練工が招かれて参加している。

かつて工作機械が所狭しと並び騒音であふれていた工場に、2Dレーザーカッターや3Dプリンターを導入し、地元の学生や退職した機械工も招き入れるメイカースペースになるという。そこに置かれるCNC化されたARNOは、ものづくりの歴史と現代とをつなぐ象徴的な存在となるだろう。

Arno goes CNC

Arno goes CNCプロジェクトへの支援は、100デンマーククローネ(約1600円)から可能。金額に応じて、A5サイズのカード、ポスター、ARNOで作るマースタルモーターのシリンダーヘッド模型などが贈られる。

Arno goes CNCプロジェクトは3万8400デンマーククローネ(約62万円)を目標に、2020年3月15日までクラウドファンディングを実施する。2020年2月25日時点で、目標額の半分近い約1万9000デンマーククローネ(約30万円)を集めている。

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