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汗で発電する、ウェアラブルデバイス向けにサステナブルなスーパーキャパシタを開発

Image by Klaus Hausmann from Pixabay

グラスゴー大学の研究グループは、電解質として汗を用いた柔軟性のあるスーパーキャパシタを開発した。電極には、柔軟性に優れているポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン):ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)を使用し、わずか20mLの汗でも高い性能を発揮した。研究成果は、学術雑誌『Advanced Materials』に2020年5月11日付で掲載されている。

エネルギー自律型ウェアラブルデバイスの実現に向けて、エネルギーの生成、貯蔵が可能なスマートテキスタイルへの関心は高まっている。従来の電池に置き換わるエネルギー貯蔵デバイスとしてスーパーキャパシタが検討されているが、従来の電池と同様に有毒な電解質を使用しており、ウェアラブルデバイスとして使用するには電解質の漏洩防止対策が不可欠だ。

研究グループはこの問題を解決するために、電解質として安全な人間の汗を利用したスーパーキャパシタを開発した。PEDOT:PSSの電極は、ポリエステル/セルロース混合繊維の表面に塗布して使用した。高い吸水性を持つポリエステル/セルロース混合繊維により、汗を素早く吸収できる。吸収した汗に含まれるプラスイオンとマイナスイオンがPEDOT:PSSと相互作用することで電気化学反応が起こり、エネルギーが発生する。開発したスーパーキャパシタは、4000回の充放電にも安定性を示し、折り曲げや洗浄にも強かった。

スーパーキャパシタの性能評価をするために、2cm角のデバイスをランナーが身につけてテストした。屋外やトレッドミル上での走行テストの結果、ランナーが実際にかいた汗の量で、約10mWの電力をウェアラブルデバイスに供給できることが確認された。

論文の責任著者であるRavinder Dahiya教授は、「従来の電池は、安価で入手も容易ですが、環境に有害で持続性のない材料を使用しているものが多く、廃棄処分が困難です。また、壊れた電池からは皮膚に有毒な液体が染み出し、ウェアラブルデバイスへの利用には危険性が伴います。私たちは、人間の汗を利用することで、優れた充放電性能を発揮しつつ有害物質を完全に排除できることを初めて示しました。ウェアラブルデバイスの人気が高まり続ける中、より安全で環境に優しい持続可能な発電方法の可能性が開けてきました」とコメントしている。

fabcross for エンジニアより転載)

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