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単一の光チップでインターネット通信速度の世界新記録を達成——HD動画1000本が一瞬でダウンロード可能に

オーストラリアのモナシュ大学、スウィンバーン工科大学、ロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)の研究チームは、光チップ1個で44.2テラビット/秒というインターネットデータ通信速度を達成したと発表した。この速度で、ユーザーはHD動画1000本を瞬時にダウンロードできるという。

チームが使ったのは、マイクロ空洞共振器が生成する光周波数コム(光コム)を利用する「マイクロコム(micro-comb)」と呼ばれる光チップ。光周波数コムとは線スペクトルが等間隔に並んだレーザー光源のことで、マイクロコムを使ったデバイスは赤外線レーザー80本に相当する通信性能があり、既存の通信機器より小型軽量だとしている。

負荷試験は、研究室内ではなく76.6kmに及ぶ光ファイバ—をRMITとモナシュ大学のキャンパス間に敷設して行われた。このテクノロジーは、メルボルン内180万世帯の高速インターネット接続を同時にサポートする性能を備えているという。

RMITのArnan Mitchell特別教授は「これはデータセンター間の超高速通信にとって魅力的なものとなるだろう。その後、このテクノロジーが十分に低価格になり小型化すれば、世界中で一般向けに利用できるようになると考えられる」とコメントしている。

研究成果は、2020年5月22日付で『Nature Communications』に掲載されている。スウィンバーン工科大学のDavid Moss教授は「私がマイクロコムチップを共同で発明してから10年の間に、これは非常に重要な研究分野になってきた。超高帯域光ファイバー通信において、その性能が成果をもたらすのを目にすることができるのは、本当に素晴らしいことだ」と述べている。

fabcross for エンジニアより転載)

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