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数学的概念を自動的に図式化するツールを開発 カーネギーメロン大

Image: Penrose: From Mathematical Notation to Beautiful Diagrams/ Penrose.ink

米カーネギーメロン大学は、2020年6月2日、数学的概念を自動的に図式化するツールを開発したと発表した。このツールを使えば、誰でも数学の抽象概念を具体的な図形に変換することができるという。研究成果は、2020年8月にオンラインで開催される「SIGGRAPH 2020」で発表される予定だ。

数学者の中には美しい幾何学図形を手で描くことができ、数学に関する非常に有用な情報を他人と共有することができる。そのような幾何学図形を誰でも作成できるようにするツールがPenroseだ。

このツールは、著名な数学者であり物理学者であるRoger Penrose氏にちなんで「Penrose」と名づけられた。Penrose氏は、複雑な数学的概念や科学的概念を伝えるために幾何学図形や図面を使うことで有名だ。グラフ表示が可能なグラフ電卓とは違い、Penroseは基本的な関数だけでなく、数学のあらゆる分野の複雑な関係性を扱えるようだ。ツール名を冠したウェブサイトPenrose.ink上では、研究論文「From Mathematical Notation to Beautiful Diagrams」と動画「Penrose in action」が公開されている。

実際に質の高い幾何学図形をデジタルで描くことは、多くの研究者にとって自身のスキルを超えており、面倒な作業が多いため、幾何学図形は非常に有効なツールであるにも関わらず、利用されることは少ないのが現状だ。Penroseは、幾何学図形を上手に描くエキスパートがどのように図形を描くのかをエンコードしてシステムに落とし込むことで、図形描画を可能にしたという。ユーザーは使い慣れている数学的言語を使うだけで、図形を描画できる。

また、数学者は表記法へのこだわりが強い場合もあることから、数学者がスムーズにPenroseを使えるように、好きな表記法を定義できる特別なプログラミング言語も開発したという。

Penroseは、例えば、ベクトルを小さな矢印で表現するといったように、数学的対象をユーザーがどのように視覚化したいのかを学習し、そのルールに沿って候補となる複数の図形を描くという。ユーザーは候補の中から選んだり編集したりできる。

研究論文の筆頭著者である博士課程学生のKatherine Ye氏は、Penrose開発について「私たちは、人はどのようにして数学的なアイデアを頭の中で図式に変えるのかという問い掛けから始めました。私たちのシステムの秘訣は、その変換プロセスを人間がコンピュータに簡単に『説明』できるようにしていることで、実際に図を描画するというハードな作業は全てコンピュータが実行できるのです」と語っている。

研究チームを率いるKeenan Crane准教授は、図書館に眠っている誰も手に取らなくなったような古い数学の教科書を、美しいイラスト入りの本へと生き返らせることで、より多くの人に数学を理解してもらいたいとし、Penroseはそのための第一歩だと、将来のビジョンを語っている。

fabcross for エンジニアより転載)

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