視線でスマホを操作する——Raspberry Piで動くヘッドバンド型アイトラッカー「Hypervisor」
2020/08/20 10:00
NY在住のハードウェアハッカーのZack Freedman氏は、手が使いにくい状況でも電子機器の操作がしやすいように、ヘッドバンド型のアイトラッカー「Hypervisor」を開発中だ。キーボード、マウス、タッチスクリーンの代わりに、頭の動き、視線、まばたきを使って、PC、スマホ、タブレットのクリックやドラッグアンドドロップができる。
Hypervisorは非接触型のアイトラッカーで、片方の目の前に置いた赤外線カメラ、額に付けたフルカラーカメラ、赤外線トランシーバーなどを使って、どこを見ているか、どのデバイスを使っているか正確に特定する。センサー情報は、StereoPiキャリアボードとRaspberry Pi Compute Module 3+で処理される。
まず、動かしたいデバイスにレシーバーをインストールし、ヘッドセットを装着すると、コンピュータービジョンが頭の向きと視線を検出し、ユーザーが見つめている場所にカーソルを置く。まばたき1回でクリック、目を細めるとドラッグ、まばたき2回でスクロールできる。
Freedman氏は、Hypervisorをユニバーサルな入力デバイスとして「Hackaday Prize 2020」コンテストにエントリーした。熱対策として、小型のヒートシンクとファンも組み込んでいる。部品の開発は順調で、現在はソフトウェアやOpenCV視線算出システムなどに取り組んでいるということだ。
(fabcross for エンジニアより転載)