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高速/高精細な大型造形が可能——マルチマテリアル対応のFFF方式3Dプリンター「Elevator」

マルチマテリアル対応のFFF(熱溶融積層)方式3Dプリンター「Elevator」がKickstarterに登場し、人気を集めている。送料を抑えるため組み立てキットで提供し、本体カバーを含まないネイキッドタイプなども用意している。

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Elevatorは、最大1000×660×500mmの大型造形ができ、独自のホットエンドスイッチングシステム「Medusa」が、フィラメントの節約と高速造形に貢献する。

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Medusaシステムは、2つのホットエンドのうち、未使用の方のノズルに調整可能なノズルブロッカーを当てたれを防ぐことができる。これまでのシステムでは冷却してたれを防いだり、ウェイストバケットでたれを受けたりしているが、プリントスピードが遅くなる、フィラメントが無駄になるといった課題があった。Medusaシステムは温度を下げることなくたれを防ぐため、これらの課題を解決してくれるという。

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Elevatorはすべてベルト駆動で、Z軸方向のぐらつきを防ぐためリードスクリューは使っていない。価格を抑えるデザインを採用しているが、造形品質を落とさないため主要な部品にはハイエンド品を採用している。精密な動きが可能なDelrinレールシステム、Slice Engineering製ホットエンド「Mosquito Magnum」、Bondtech製BMGエクストルーダーを搭載し、高品質な造形を可能にしている。X/Y/Z軸の精度は10μmだ。

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他にも本体には、LCDタッチスクリーン、フィラメント切れセンサー×2、Bigtreetech製32ビットGTRメインボード、シリコン製ヒーテッドベッド、自動ベッドレベリング機能などを搭載し、インタフェースはSDカード、USB,オプションでWi-Fiに対応する。送料を抑えるためビルドプラットフォームは含まず、調達しやすい6mmのアルミニウムシートの使用を推奨している。

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Elevatorのネイキッドタイプは、数量限定の3786豪ドル(約28万7000円)で提供する。2021年3月の出荷を予定しており、日本への送料は780豪ドル(約5万7800円)だ。

Elevatorは、2020年10月8日までクラウドファンディングを実施中。10月2日時点で、1万2000豪ドル(約92万円)の目標額を大きく上回る約7万豪ドル(約536万円)を集めている。

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