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電池なしで永久に動き続けるゲームボーイ互換機を開発

Credit: Northwestern University

米ノースウェスタン大学は、2020年9月3日、蘭デルフト工科大学と共同で、電池なしで永久に動き続ける携帯型ゲーム用デバイス「ENGAGE」を開発したと発表した。ENGAGEは、任天堂の携帯型ゲーム機「ゲームボーイ(GAME BOY)」に似た外観と操作感のインタラクティブゲーム機だ。エネルギー源には太陽光とユーザーのボタン押下動作が利用され、バッテリーを使用しない。環境に優しいゲーム機ともいえる。研究成果は、オンライン開催の国際会議「UbiComp 2020」において2020年9月15日に発表された。

ENGAGEはゲームボーイと同じ形状で、ディスプレイ画面の周囲と本体前面下部にソーラーパネルを備えている。ユーザーがボタンを押すという動作もエネルギー源となることが新しい。そして、ユーザーにとって注目すべき点は、ENGAGEがゲームボーイのプロセッサーをエミュレートしていることだ。エミュレーションには多くの計算能力が必要となり消費電力も大きくなるが、どんなに人気のあるレトロゲームでも、オリジナルのゲームボーイ用カートリッジを直接使ってプレイすることができる仕様にしたようだ。

デバイスが電源リソースを切り替える際には、電力損失が短時間だが発生するという。しかし、研究者らは、電源障害が発生してもゲームを継続してプレイできるようにハードウェアとソフトウェアを一から設計しており、エネルギーを意識した非常に効率的なシステムになっているようだ。また、システムの状態を不揮発性メモリーに保存する新しい技術も開発。オーバーヘッドを最小限に抑え、電源が回復したときに素早く復元できるようになっており、従来のゲームボーイのようにセーブする必要がない。つまり、プレイヤーは、たとえマリオがジャンプしている途中でENGAGEの電源が完全に切れたとしても、電源が復活すればその時点からゲームプレイを再開できるという。

あまり曇っていない日で、ある程度、ボタンを押す動きを要するゲームであれば、ゲーム中の中断時間は10秒ごとに1秒未満程度だという。しかし、このような中断サイクルがあっても、チェス、ソリティア、テトリスのような幾つかのゲームではプレイに支障がないことが確認されている。

最先端の携帯型ゲーム機が完全にバッテリー不要になるまでには、まだ長い道のりがあるようだ。今回開発されたバッテリー不要のゲーム用デバイスが、IoTで使われる小型デバイスが環境に及ぼす影響についてユーザーが意識してくれるようになればよいと研究者らは願っている。「IoTで利用される多くのデバイスがバッテリーを搭載している。使用済みバッテリーは最終的にはごみ箱行きだ。そういうバッテリーは完全に放電されていなければ、有害になる可能性がある」と研究チームを率いたJosiah Hester助教授は語っている。また、研究チームは、今回開発したプラットフォームで、ユーザーに楽しさと喜びをもたらす持続可能なゲームシステムを作ることが可能であることを示したいとしている。

fabcross for エンジニアより転載)

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