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ツバメのように曲芸飛行するオーニソプタードローンを開発

アマツバメの曲芸飛行を模倣したオーニソプター(羽ばたき式)ドローンのプロトタイプが発表された。この研究は、南洋理工大学(シンガポール)、国立交通大学(台湾)、シンガポール国立大学、南オーストラリア大学、青島科学技術大学(中国)などの国際研究チームによるもので、2020年7月22日、『Science Robotics』に掲載された。

今回設計されたのは、世界最速の鳥の1種であるアマツバメを模して、ホバリングや前方移動、滑空、ブレーキ、ダイブができるXウィングのオーニソプターだ。既存のクアッドコプター・ドローンよりも汎用性が高く、より安全で静かで、機体長は200mm、26gと軽量だ。推力は最大40gとなっている。

この羽ばたく翼は、飛行機の翼のように揚力を生じ、プロペラのように推力を生み、パラシュートのようにブレーキをかける。これを組み合わせて、シンプルなテールコントロールによってアグレッシブなツバメの飛行パターンを再現した。

このオーニソプターは、非常に低い電力で滑空し、ホバリングする。プロペラの直接駆動と比較して、同じ推力を発生させるための最大電力消費量を40%削減した。また、高速からでも素早く停止し、衝突を回避できる。これはクワッドコプターには出来ないことだ。

また、オーニソプターの翼は軽量でゆっくり羽ばたくため、衝突時にクワッドコプタードローンよりも危険が少ない。十分な推力と電源が与えられれば、必要に応じてさまざまなペイロードを運ぶように修正できる。例えば、ホバリングしたりカメラと付随する電子機器を運んだりするのに十分な推力を生み出せるようにすることで、群衆と交通のモニタリング、情報収集、森林と野生生物の調査に使用できる。

また、密集して生育している植物を損傷することなく、屋内の農場で受粉用途に使用するなど、斬新なアプリケーションも考えられる。さらに、強風下でも安定しているため、ジェットエンジンに吸い込まれてバードストライクを引き起こす危険性がある鳥を、空港から追い払う「かかし」としても使用できる。

fabcross for エンジニアより転載)

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