Polymaker、ポリカーボネート材料をMakerBot製3Dプリンター用に認定
2020/10/15 10:15
MakerBotは、同社のデスクトップ型高機能3Dプリンター「METHOD X」向けにPolymakerがポリカーボネート(PC)材料3種を認定したと発表した。
ポリカーボネートは耐衝撃性、耐熱性、光透過性などに優れ、自動車部品や医療機器などさまざまな製品の材料として広く使われている。しかし、ポリカーボネートは扱いが難しく、急激に冷却すると造形物が変形したり収縮したりする可能性がある。このため、3Dプリンターでポリカーボネートを扱う場合は、ヒートチャンバーなどで周囲の温度を制御することが重要だ。
METHOD Xは、最高で110℃まで達するヒートチャンバーを備えたFFF方式の3Dプリンター。プリント中に造形部品が冷却される速度を調整できるので、加熱式ビルドプレートのみの3Dプリンターと比べて、ポリカーボネートや先端材料を使った3Dプリントを失敗せずにすることができる。
Polymakerの社長であるXiaofan Luo博士は、「ポリカーボネートを使った3Dプリントに真剣に取り組む者なら誰でも、大型で高強度の複雑な部品をプリントするにはヒートチャンバーが不可欠であることを知っている。METHODシリーズはデスクトップ型プリンターに工業用の性能を備えており、ユーザーは当社のPC材料シリーズが提供する素材特性の恩恵を受けることになるだろう」と述べている。
METHOD X向けに認定された材料は、「Polymaker PC-PBT」、「PolyMax PC-FR」、「PolyLite PC」の3種類。純正フィラメント以外の材料でも使えるようにする「MakerBot LABS Experimental Extruder」を装着したMETHOD Xで使用できる。
MakerBotの製品開発担当副社長であるJohan-Till Broer氏は「エンジニアたちが単純なプロトタイピングから最終部品の3Dプリントへと進んでいくにつれて、工業用材料への関心が高まっている。Polymakerが、MakerBot LABS向けに一連の工業用PC材料を認定したことを非常にうれしく思う」と述べている。